メール情報 R:国環研 環環2016年2月号 基礎講座「POPs条約の最近の動向」 豆知識「日用品に隠れたPOPs」等

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◆国立環境研究所 2016/2/29
高校生も楽しめる資源循環・廃棄物研究情報誌オンラインマガジン環環2016年2月号、循環・廃棄物の基礎講座:「POPs条約の最近の動向」、循環・廃棄物の豆知識:「日用品に隠れたPOPs」、活動レポート:「カナダ・トロント大学滞在記」が公開されました
http://www-cycle.nies.go.jp/magazine/top/201602.html

「日用品に隠れたPOPs」では有機顔料中のPCBが取り上げてられています。下部参照)
POPsの存在=環境影響有、と短絡的に記述することは、適当でしょうか。
分析は良いのですが、かつてのデラニー条項同様、ゼロリスクを求める人を増やす羽目になるのではと懸念します。
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日用品に隠れたPOPs   松神 秀徳

 残留性有機汚染物質(POPs:Persistent Organic Pollutants)に指定された化学物質は、人々の健康や生態系に悪影響を与える可能性があります。そのため、POPsの製造や使用は国際的に原則禁止されています。しかし、平成24年の2月、印刷インキやプラスチックなどに使われていた一部の有機顔料(有機化合物を成分とする着色に用いる粉末)の中に、POPsの一つであるポリ塩化ビフェニル(PCB)が国際的な基準値(50 ppm)を超える含有量で混入していたことが判明しました。直ちに、50 ppmを超えていた有機顔料の製造、輸入および出荷は停止され、出荷物は回収されました。その後の調査によって、有機顔料を製造する過程でPCBがわずかに非意図的に合成されていたことが混入の原因と判明しました。

GC-MS
図1. ガスクロマトグラフ-高分解能質量分析計

 日用品の原料の製造者または輸入者には、製造の過程でPOPsを生成させない技術対策が求められます。しかし、有機顔料の事例のように、思いもよらないところでPOPsが非意図的に合成・混入していることがあるかもしれません。そのため、私たちの研究グループでは、日用品やその原料の中に隠れてPOPsが混入していないかどうかの研究・調査を行っています(2007年3月19日号「はかる」参照)。私たちは、図1に示すような一部屋を占拠してしまう程の大型の装置を、毎日、繊細な技術で微調整しながらPOPsを測定しています。日用品に隠れたPOPsによる環境影響を少なくすることを考えて、引き続き研究・調査を進めていくことが重要だと考えています。

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